卓球でシニア女性を指導する指導者に求められるものは?

048261初心者のシニアの女性を指導するうえで、指導者は何よりも、生徒たちは若い人と同じではない、ということを念頭に置いておく必要があります。

まず、シニアの女性は一般的に、ボールを打つ力が弱い方が多いです。筆者もシニアの女性を相手に練習していると、自分は普通に打っているつもりでも、相手から「ボールが強すぎるから、もっと緩く打ってよ」と言われたことが何度もありました。特に初心者を相手にする場合、男性や現役世代の女性は相手のペースに合わせる必要があるといえます。

こんなケースもありました。ある教室で60代の小柄な女性の生徒と、20代の体格の良い女性の先生がフォア打ちをしていました。その先生は普通にフォア打ちをしているのかもしれませんが、生徒にとってはボールの勢いがあまりにも強すぎて、ラケットにボールを当てるのが精一杯でした。フォア打ちでは手だけで打たず、体の回転も重要とされていますが、この生徒の場合はそれどころではありません。このケースでは、先生が生徒の体力や技術レベルに合わせてボールを出す必要があったといえるでしょう。

それから、体力を考慮して練習メニューを組む必要があります。教室やクラブなどで、休憩時間でもないのに、疲れたといって座り込んでしまう女性をときどき見かけることがあります。その人は本気であったとしても、全体の雰囲気がだらけてしまう場合があり、他のメンバーのやる気が削がれてしまいます。練習の効果も薄れてしまいますので結構大きな問題です。

もしそういう人が出るようなら、練習メニューを見直しが必要になります。強度の高いメニュー(例えばフットワークや、攻撃を採り入れた練習など)と強度が比較的低いメニュー(例えばフォア打ち、ツッツキなど)を、生徒の体力や技術レベルに合わせて組み直すとよいでしょう。こまめに休憩を設けるのも一つの方法です。

さらにメンバーに男性がいたり、年齢層が幅広い場合は、全員が同じメニューをこなすのではなく、男性や現役世代の女性にはやや強度の高い練習を採り入れるなど、メンバーによって差をつけてもよいでしょう。

男性や現役世代の女性までもがシニア女性と同じ練習をしていては、練習の量や強度が少なくなりすぎてしまうので、やる気の維持や技術の習得の上でかえってマイナスになりかねません。

逆にシニア女性は練習が厳しすぎると感じることも多いでしょう。

初心者のシニア女性は体力が衰え、技術を身に付けるのも時間がかかります。そうした生徒を指導する際には、一般的に通用している練習方法をそのまま当てはめるのではなく、生徒に合わせて調整していく必要があるといえるでしょう。

相手の状況を把握するチカラが特に重要になってきます。